アイスクリームの成分2

アイスクリームの成分2

続き

2008年に加工デンプンとして表示することが認められたのは、アセチル化アジピン酸架
橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、オクテニルコ
ハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプン、酸化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプ
ン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デン
プン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプンの11品目です。欧州食品科学委員会(SCF
)は、このうちプロピレンオキシドを使って製造された加工デンプンについて、「乳幼
児に使うべきではない」と警告しています。


 加工デンプンは、ここ数年、非常に使用量が増えています。ジャガイモなどからつく
られる天然のでんぷんとはまったく別物ですので、くれぐれも勘違いしないようにして
ください。

「乳化剤」は、牛乳中の脂肪分を均一に混ぜるための添加物で、アイスクリームでは大
豆レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビンタン脂肪酸エステルなどがよく使わ
れています。大豆レスチン以外の乳化剤は要注意です。グリセリン脂肪酸エステルはハ
ムスターの実験で肝臓肥大、腎臓の石灰化の報告があります。また、ソルビタン脂肪酸
エステルは動物実験で肝臓、腎臓の肥大が見られたほか、染色体異常の報告があります。

「安定剤(増粘多糖類)」は、組織をなめらかにし、保形成をよくする添加物です。増
粘多糖類と表示されている場合は、複数の増粘剤が使用されています。何が使われてい
るかは、メーカーが情報公開しない限り、消費者が判断することはできません。仮にト
ラガントガムやカラギーナンが使われている場合、いずれも発がん性が指摘されている
ので気をつけなければなりません。

「カラメル色素」は、昔ながらの砂糖を熱してつくられたI型カラメル色素以外は要注意
です。たとえば、尿素を使って大量生産されたカラメル色素からは、発がん物質が生成
されています。

「香料」は、バニラアイスの場合、主に使用されているのは合成香料の「バニリン」と
推測されますが、一般的に香料成分は食品メーカーの最高機密とされています。どんな
匂いを出すかで、ヒットするかどうかが決まるからです。通常、香料として10種類くら
いの化学物質が調合されています。バニリンもそのなかのひとつです。バニリンは、動
物実験で成長障害、肝臓、腎臓、脾臓肥大の異常が観察されています。匂いに騙されて
はいけません。

「甘味料」に合成甘味料のアセスルファムK(カリウム)が使われているものは、アイス
に限らず食べないほうが無難です。砂糖の約200倍の甘さがあり低カロリーとされていま
すが、犬に2年間食べさせた実験ではリンパ球の減少が見られています。つまり、免疫系
統へのダメージが心配されるのです。

(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)

ニュースサイトで読む: http://biz-journal.jp/2017/04/post_18889_2.html
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